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2006.08.29

RADツールで開発したソフトウェアは創作性が認められない?

スラッシュドットに「Delphiによる市販ソフトウェアに創作性が認められない判決」というネタが出ています。
これはDelphiだけでなく、Visual BasicなどのRAD系ツールで作ったものには著作権が認められない、ということになってしまうように見えますが、どうやらそういう無制限なものではないようです。

判決を読んでみると、経緯はこんな感じのようです。
#法律文は読みづらいのでミスリード多数かもしれません。ご容赦を

  1. 原告はMS-DOS用新聞販売店用ソフト「開拓君」を販売していた
  2. Windowsへの移行が見えてきたため、「開拓君」のデータを利用可能なWindows用ソフト「さきがけ」の開発を被告に依頼した
    被告は過去にもWindows用新聞販売店用ソフトの開発経験があった。
  3. 被告は「さきがけ」納品後、同じ開発者が「NEWS2000」という新聞販売店用ソフトを開発して売り出した
  4. 「NEWS2000」は「さきがけ」と同じバグがある、エクスポート/インポートのファイル形式が同じことからソース流用と思われる
  5. 上記とは別に、原告は牛乳販売店顧客管理システムの開発と新聞販売店向けソフトウェア用地図システムの開発の開発着手金を被告に支払った
  6. 「NEWS2000」の一件が判明したため、牛乳、地図のシステムを契約解除した

で、裁判所の判断としては

  1. 新聞販売店用ソフトの構造はありふれた構造であり、当時から多数存在している
  2. 実行モジュールを逆アセンブルした結果はほぼ同一だったが、Delphiは多数の部品を持ち、普通のプログラマが書けばソースコードが同一になることはある
  3. エクスポート/インポート用のファイルレイアウトには法律上著作権は認められない
  4. Delphiで開発した場合、画面構成も似通ったものになること、新聞販売店用ソフトは多数存在しており、「さきがけ」に独創性があるところは見当たらない
  5. 独創性がないものはソフトウェアの著作物として保護することはできない
  6. 契約書には仕様書を提出する、と書いてあるが、ソースコードと実行ファイルを引き渡すとは書いてない
  7. よって、ソースコードを流用すること自体はまったく問題がない
ということで、実際に認められたのは牛乳と地図のシステムの開発着手金の返却だけで、本題のNEWS2000については原告の主張が認められず結審している、という状況です。

今回のポイントとしては、

  • 独創性がなければソフトウェアの著作物として保護することはできない
  • 逆アセンブル結果が似通っていても開発環境によってはソースコードが同一の記述になることがあるため、それをもって著作権違反と見なすことはできない
と裁判所が判断したことですね。
確かに類似のソフトというのは他のジャンルでもありますから、特許などより強力な権利で保護しない場合はこういった判決になることがある、ということですね。

もちろん、この判決をもってRADツールでの開発には著作権や創作性が認められない、ということではないのですが、契約条件を明確化しないと痛いことになる、というのは注意すべきだ、ということになります。
契約書にはソースコードの取り扱いや保守契約、といったところをきっちり記載しないと、発注側も受注側も不幸になりますね。

今日の夕飯:だぶれっと 牛肉と茄子の生姜焼き + 半ライス ¥900
今日は昨日の激辛担々麺が腸にダメージ与えまくりでちょっと厳しかったです(笑)
さすがに夕飯食べる頃には回復しましたけどね。

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